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これだけは覚えておこう!労働基準法の基礎知識

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皆さん会社のことで「なんかおかしくね…?」って思うことはありませんか?

例えば

  • 勤務中なのにタイムカードを押さなくてはならない。(サービス残業がある)
  • 昇進して管理職になったら残業代がなくなり給料が減ってしまった。
  • みなし残業制なので規定の残業時間を超えても残業代が変わらない。
  • 労働時間に対して休憩時間が極端に少ない。
  • この会社では有給休暇制は採用してないと言われた。

これらはすべて違法です。

 

日本にも労働に関する様々な法律がありますので、会社の言うことが全てだと思うのは危険です。
その法律の中でもっとも基礎となるのが労働三法と呼ばれる
「労働組合法」、「労働基準法」、「労働関係調整法」の3つ。

本日はその中でも特に覚えておきたい労働基準法についてお届けしたいと思います。

 

 

労働基準法(労基法)とは

労働基準法(労基法)とは、労働時間や休日、賃金などの労働条件についての最低基準を定めた法律です。

あくまで最低基準を定めた法律なので、その基準を上回る条件や待遇にする分には全く問題ありません。
しかし、下回る条件や待遇に設定して従業員を使用することはすべて違法になります。

 

アルバイトやパート、契約社員にも適用

労基法は基本的に雇用形態を問わず、すべての労働者に適用されます。
なので正社員として働いている人だけでなく、アルバイトやパート、契約社員として働いている方にも労基法は適用されているのです。

「アルバイトだから有給休暇はない」などといった言葉には騙されないように気をつけましょう。

 

ただし例外もある

しかしこの適用範囲には例外もあります。

  • 家族のみで経営している会社
  • 公務員
  • 家政婦
  • 船員

これら4つで働いてる方には労基法は適用されませんので注意してください。

 

賃金に関する規定

原則として月に一回、全額支払い

賃金は月に一回、その月に支払わなくてはならない金額すべてを支払わなければなりません。(労働基準法第24条)

なので、残業が多かった月の支払いを次の月に回したり、15分単位や30分単位でタイムカードを切らせて賃金を切り捨てたり、タイムカードを切ってから作業させるなどといった行為も当然出来ません。

 

 最低賃金を下回ってはならない

賃金には最低基準(最低賃金)が定められており、その基準を下回ってはいけません。(労働基準法第28条)
都道府県によって最低賃金には差がありますので、自分が住んでいる県の最低賃金を調べておくといいでしょう。

各都道府県の最低賃金は厚生労働省のホームページで確認することが出来ます。

 

労働時間、休憩、休日及び年次有給休暇に関する規定

労働時間は1日8時間、1週間で40時間まで

労基法により、労働時間は1日8時間、1週間で40時間まで(休憩時間は除く)と決められています。(労働基準法第32条)
これを法定労働時間と言います。
一ヶ月や一年の平均で1週間あたり40時間にする、変形労働制という制度を適用している場合もあります。

 

この法定労働時間を超えた分については、時間外労働として割増賃金を支払わなくてはなりません。もちろんこの割増賃金についても全額支払いが原則です。
また、時間外労働についても1ヶ月で45時間までといった上限が定められています。

 

労働時間が6時間を超えたら45分、8時間を超えたら1時間の休憩

休憩時間については6時間を超えたら45分、8時間を超えたら1時間の休憩が義務付けられています。(労働基準法第34条)
また、休憩時間は労働時間の途中に、自由に利用させなければなりません。

 

 休日は最低でも1週間に1日、または4週間に4日

休日については1週間に1日の休日、または4週間に4日の休日が定められています。(労働基準法第35条)

ここで注意してほしいことがひとつ
例えば1日8時間で週に6日働いた場合、週に48時間となり法定労働時間を超えてしまいます。
なのでその場合には時間外労働の割増賃金が発生することになります。

 

有給休暇の発生条件は、6ヶ月の継続勤務とその間の8割以上の出勤

有給休暇は雇われてから6ヶ月間継続勤務をして、その間の全労働日の8割以上出勤している場合、10日の有給休暇を与えなければならないとあります。(労働基準法第39条)

会社が有給休暇の申請を断ることができるのは「業務の正常な運営を妨げる」場合だけです。基本的に有給休暇は労働者の自由に取得することが出来ます。

 

有給休暇制度を導入していないはあり得ない。

有給休暇制度は労基法によって発生する義務ですので、有給休暇制度を導入していないことはあり得ません。
そのようなことを言われた場合には怯まずに、自分の権利を主張しましょう。

 

名ばかり管理職とみなし残業制の問題

名ばかり管理職とは

労基法の第42条に、管理監督者については労働時間、休憩及び休日に関する規定は適用しないという記載があります。
ただしここでいう管理監督者というのは

・重要な職務や責任をもち、経営者と一体的な立場にある
・勤務形態や労働時間の管理を自分で行える権限を有している。
・賃金などに関してふさわしい優遇を受けている。

以上のような立場にある人のことを指します。

 

管理職=管理監督者ではない

会社によっては管理監督者というのを過大解釈し、ただの管理職に労基法の第42条を適用しようとします。これが問題の名ばかり管理職です。

昇進して管理職になっても、上に挙げたような項目に当てはまらなければ管理監督者とは呼べません。
残業代がなくなって給料が下がったなどの場合には労基法の違反を疑いましょう。

 

みなし残業制、固定残業代の問題

 会社によってはみなし残業制、もしくは固定残業代として、想定する残業代をあらかじめ固定給に含めておく制度をとっているところがあります。

この制度自体は特に違法でもなんでもありません。
問題はその想定した残業時間が実際の労働時間よりも多かったり少なかった場合の対応です。

例えば、みなし残業を30時間と想定して固定給に含めた場合、残業時間が30時間に満たなくても30時間分の残業代を支払う必要があります。
逆に30時間よりも残業時間が多かった場合、超過した分の残業代も固定給に加える必要があるのです。

残念なことに、みなし残業制を悪用して「みなし残業代を払っているのだから、それ以上の残業代を払わない」とする企業が多々あります。

これは明らかに違法ですので、みなし残業制という言葉に惑わされないよう注意するようにしましょう。

 

労基法を守らない企業が多いのはなぜ?

労基法に違反すると当然ですが罰則が科せられます。
ではなぜ労基法を守らない企業がなくならないのでしょうか。

労働基準監督官の数に対して違反企業が多すぎる

違反企業に対して労働基準監督官の数が追いついておらず、実際に罰則が科せられることも少ないのが一つ目の問題です。
労基法に違反しても罰則が科せられる可能性が少ないため、違反が企業にとっての脅威となりえないのでしょう。

 

罰則がゆるく、労基法を守らないほうがメリットが大きい

仮に罰則を科せられてしまったとしても、その罰則がゆるいのが二つ目の問題です。
例えば従業員の残業代を支払わなかった場合、科せられる罰則は「30万円以下の罰金」だけです。

当然、未払いの残業代については支払わなくてはなりません。
しかし、残業代は2年で時効になるため、従業員全員に未払い残業代のすべてを支払うわけではありません。

このように、労基法を守らないデメリットよりも違反するメリットの方が大きいため、違反してしまう企業が後を絶たないのです。

 

まとめ

  • 会社の言うことが全てではない。
  • 騙されないために知識をつけることが大切。